銀行法と貸金業法の違いを比較!カードローンとの関係性は?

[最終更新日]2018/10/14

銀行法貸金業法の違いは何?カードローンとはどんな関係があるの?この記事では銀行法と貸金業法の基本知識を解説しています。またカードローンにおける銀行法と貸金業法の働きについてもわかりやすくご紹介しています。

銀行,消費者金融,カードローン

貸金業法と銀行法の違い

消費者金融のような「貸金業」と、銀行が行う「銀行業」に違いはあるのでしょうか。

貸金業も銀行業「お金を融資する」という点では違いはありません。
ただし銀行はお金を貸す以外にも複数の業務を扱っているという違いがあります。
また、両者は適用される法律が異なります。

実際、「お金を誰かに融資する」ということに関して、貸金業と銀行業の間に大きな違いはありません。

主な違いはというと、貸金業は「お金を貸すことを本業」としているのに対し、銀行業は貸金以外にも「複数の業務を行っている」点です。

銀行業が扱っている業務

  • 預金
  • 融資
  • 為替
  • 投資

もう一つ、貸金業と銀行業は、「適用される法律」に違いがあるという点についても解説します。

貸金業法にのみ含まれる『総量規制』

消費者金融のような貸金業を本業とする業者には「貸金業法」が、貸金業以外にも複数の業務を扱っている銀行は「銀行法」がそれぞれ適用されます。

両者の法律の内容はもちろん異なります。

例えば、銀行法では「総量規制」適用されませんが、貸金業法では「総量規制」の対象となっています。

しかし、どちらも「利用者を守ること」を主な目的として施行されている法律になります。

貸金業カードローンと銀行カードローンの違い

ここで、いくつかのカードローン会社を、貸金業と銀行業で分けてまとめてみます。

貸金業カードローン 銀行カードローン
プロミス カードローン 三菱東京UFJ銀行カードローン バンクイック
アコム カードローン りそな銀行 りそなプレミアムカードローン
J.Score(ジェイスコア) AIスコア・レンディング 楽天銀行スーパーローン
アイフル キャッシングローン みずほ銀行カードローン

銀行系カードローンはどちらに分類される?

ここで「銀行系カードローン」について確認しておきます。

「銀行系」カードローンとは、主に「銀行から出資を受けて」運営されている「消費者金融カードローン」のことです。

そのため、その業務の中心が「貸金業」と見なされているため、「貸金業法」が適用されています。

銀行系カードローン 銀行カードローン
代表例 アコム
プロミス
SMBCモビット
など
三菱東京UFJ銀行カードローン バンクイック
みずほ銀行カードローン
三井住友銀行カードローン
など
適用される法律 貸金業法(総量規制の対象) 銀行法総量規制対象外

総量規制の対象・対象外になる違いとは?

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そもそも「総量規制」とはどのような内容のものなのでしょうか。

総量規制とは

総量規制とは?

貸金業法によって、利用者は貸金業者から借りることができるお金に制限がかけられています。
この借入金額の制限のことを総量規制といいます。

総量規制の内容は具体的に、利用者の借入残高が年収の3分の1を超える場合に、新規の借入をすることができなくなります。

総量規制の対象となるのは「貸金業者」です。

つまり、銀行からの融資や銀行カードローンを利用している場合は、この総量規制は適用されません。

総量規制は、「消費者保護」の目的で施行されました。それまでは、借入額に制限がなかったために、返済能力以上の借入をする利用者がたくさんいました。

また、貸金業者も高金利で多額の融資をしていたので、返済できずに破産する人が多く出たのです。
中には自殺してしまう人もいました。

銀行法と貸金業法の違いを比較!カードローンとの関係性は?
2018.04.17

この総量規制の施行と同時に「上限金利の引き下げ」「貸金業者に対する規制の強化」の二点も制定されました。

上限金利の引き下げ

それまでの上限金利29.2%を、借入金額に応じて15%~20%に引き下げられた。

貸金業者に対する規制の強化

貸金業者は、貸金業務取扱主任者を営業所に置くことを必須化した。

銀行カードローンなら年収3分の1以上借りることができる?

総量規制が適応されない銀行カードローンなら、年収3分の1以上の金額を借りることができますか?
以前までは可能でした。実際に、銀行カードローンを利用して年収の2分の1以上の借入をしている人もいました。

総量規制施行後は、消費者金融から銀行に利用者が流れていきました。
現在では、銀行の融資残高(貸付残高)のほうが貸金業者より多くなっています。

銀行カードローンでも2017年から自主規制が実施

しかし、2017年から全国銀行協会(全銀協)は多額の貸し付けに対する自主規制の強化を進めています。

銀行カードローンの自主規制内容
  1. 融資の条件次第で収入証明書の提出が必要
  2. 年収の3分の1以上の融資を制限 → 総量規制と同じ
  3. 即日融資の廃止

1. 収入証明書の提出

収入証明提出の条件

  • 1社のカードローンから50万円以上の融資を希望する場合
  • 他者からの借入額と、新規の融資申し込み借入額の合計が100万円を超える場合

2. 年収の3分の1の借入を制限

銀行カードローンは、総量規制と同じルールの自主規制を行っています。つまり、年収の3分の1を超えて借入をすることができなくなりました。

自主規制が行われる前までは、銀行カードローンは総量規制対象外であったため、複数の銀行カードローンから借り入れを行うことで、年収の3分の1以上の金額を融資してもらうことが可能でした。

しかし、この自主規制により、銀行カードローンも年収の3分の1以上の借入は不可能になります。

3. 即日融資の廃止

自主規制の流れによって、銀行カードローンは審査の厳格化を決定しました。

これにより、銀行は最短で1日、長ければ2週間ほどかけて審査を行うようになりました。したがって、「即日融資」することは不可能になりました。

もしこのまま融資の返済が困難な利用者が増えると、銀行法が見直される可能性もあります。銀行はお金の融資に関して法で制限されること避けるために、自主規制を強化するなどの対策を講じています。

貸金業者と銀行の上限金利の違いを比較

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ここから、カードローン利用を検討されている方にとって非常に気になる「金利」について解説していきます。

以前は「グレーゾーン金利」が利用されていた

上限金利の規制がなされる前まで、貸金業者は「グレーゾーン金利」を利用して貸金業を行っていました。

グレーゾーン金利とは?

グレーゾーン金利は、改正前の「利息制限法」と「出資法」上限金利の間に生じていたギャップの金利のことです。

改正前

  • 利息制限法の上限金利…15~20%
  • 刑事罰の対象となる出資法の上限金利…29.2%

これにより、利息制限法の上限金利をオーバーしても、出資法で設定されている上限金利は超えていないという事象が発生しました。

グレーゾーン金利に目を付けた貸金業者は、上限金利が高く設定されている出資法に従い、高い金利を設定して貸し付けを行っていました。

どうしてグレーゾーン金利でも問題なかったの?

グレーゾーン金利が違反として問題にならなかったのは「見なし弁済規定」があったからです。

見なし弁済規定とは?

見なし弁済は、お金を借りた債務者が「納得して」その利息を支払っているならば違法ではないという内容になります。

そのため、グレーゾーン金利を設定していても、見なし弁済と認められた場合には違反にはならず、取引成立とされていました。

見なし弁済になる条件
  1. 貸主が「貸金業登録業者」であること
  2. 借主が利息を支払っていること
  3. 貸主が「自分の意志で」利息を支払っていること
  4. 17条書面が交付されていること
  5. 18条書面が交付されていること

貸主が「貸金業登録業者」であること

お金の貸主が、消費者金融などのように正規に貸金業者としての登録を行っていることが条件の一つです。

そのため、ヤミ金のような業者は対象外です。

借主が利息を支払っていること

お金を借りた側が、利息制限法を超えた利息であるにもかかわらず、すでに支払ってしまっている場合が条件の一つです。

貸主が「自分の意志で」利息を支払っていること

お金の借主が、利息制限法の上限金利と出資法の上限金利にギャップがあることを理解しているうえで、利息を支払ってしまっていることも条件の一つです。

17条書面が交付されていること

17条書面とは、貸金業法17条によって定められている、お金の貸し付けの契約時に交付が義務付けられている書面のことです。

この17条書面の交付も見なし弁済条件の一つです。

18条書面が交付されていること

18条書面とは、貸金業法18条によって定められている、貸金業者が貸し付けの一部または全額の返済を受けた際に、その都度借金の弁済者に対して交付することが義務付けられている書面のことです。

この18条書面の交付も見なし弁済条件の一つです。

先生
現在は、2010年の「貸金業法改正」によって見なし弁済が撤廃されています。

現在の上限金利

2006年の貸金業法改正により、出資法の上限金利を、利息制限法の上限金利15~20%まで引き下げることが決定し、グレーゾーン金利は撤廃されました。

現在の上限金利

  • 借入金額10万円未満 → 20%
  • 借入金額10万円~100万円未満 → 18%
    【18%~20%の金利での貸し付けは行政処分
  • 借入金額100万円以上 → 15%
    【15%~20%の金利での貸し付けは行政処分

出資法上限金利の20%を超えた場合は、違反となり刑事罰の対象となります。

総量規制対象外の消費者金融はある?

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ブラックでも融資OK → 「異動とは?信用情報機関に記録された異動記録はいつ消える?」
「秘密厳守」などの文言がある
ポストへのDM投函やDMメール、電柱柱でのPR
極端な低金利での融資
「総量規制対象外」等の文言

このような業者を見たことはありませんか?

貸金業には例外なく総量規制が適用されます。

上記で挙げたように、「総量規制対象外」などとPRしている貸金業者は、「ヤミ金」の可能性が高いです。

先生
怪しい業者は確認を!
消費者金融は必ず金融庁に登録される必要があります。金融庁に登録されている業者かどうかは「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できます。
疑わしいと感じたら、すぐに確認するようにしましょう!
→ 登録貸金業者情報検索サービスはこちら
ヤミ金の特徴

闇金の特徴として、「お金のだまし取り」「法に違反した高金利での貸し付け」「法に違反するような取り立て」などが挙げられます。
誤ってヤミ金を利用してしまったということが無いように、怪しいと思ったらすぐに確認してください。

まとめ

  • 消費者金融は貸金業法、銀行は銀行法が適用されている。
  • 金利の上限は『利息制限法』によって決められている。
  • 『出資法』の金利上限と『利息制限法』の金利上限の違いによってグレーゾーン金利が発生していた。(現在は廃止)
  • かつては違反すると罰則が科せられる『出資法』の金利上限が、消費者金融で適用されることが多かった。
  • 現在では『出資法』と『利息制限法』で定められる金利の上限は20%に統一されている。


この記事の監修専門家

株式会社BFP
株式会社BFP
ファイナンシャルプランナー
「金融商品を売らない、完全中立の投資・財務アドバイザー」として京都府にて営業中。運用や財務のプロの視点から、個人・法人の投資やローン戦略などを企画・提案し、関連記事の執筆・監修やセミナー講師なども請け負っています 会社概要ページ:https://fp-butterfly.co.jp

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