カードローンの返済を債務整理する方法とメリット・デメリット

[最終更新日]2018/10/10

長期間カードローンの返済できないなら債務整理を検討すべきかもしれません。債務整理と言えば自己破産のイメージが強いですが、任意整理や個人再生など自分の財産を残しながら返済の負担を減らす方法もあるのです。メリット・デメリットについて解説します。

返済できないカードローンは債務整理に頼るべき

 

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カードローンの返済が厳しくて債務整理をするか悩んでいませんか?

正直いって債務整理はあまり良いイメージがないですよね。生活が不便になりそうだし、親や知人にバレたときのことを考えると、踏み出せずに悩んでしまう気持ちも分かります。

ですが、もし毎月返済生活破綻しそうなら、あなた早いうち債務整理頼るべきです。なぜならメリットの方が大きいから。

この記事では、返済できない借金があるけれど債務整理についてよく分からない人のためにメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。

先生
債務整理の方法は自己破産だけではありません。あなたに合う方法で、今よりも負担を減らして借金を完済しましょう!

おまとめローンより債務整理がいい理由は何?

ポイント!
  1. 返済できない借金にはおまとめローンは向いてない
  2. おまとめローンは長期化・総利息が増えるリスクがある
  3. 債務整理は利息を大幅にカットできる

銀行カードローンや消費者金融のおまとめローンは、残念ながら借金の根本的な解決できません

なぜなら、おまとめローンは借金を一本化するだけだからです。毎月返済額が減って負担が少なくなりますが、逆に総利息が増えるリスクもあります。

ですが、債務整理だとたいてい利息がカットできるので、返済額を減らすことができます。

例として、おまとめローンと債務整理で返済した場合で比べてみましょう。

借入残高100万円を月々26,000円ずつ返済した場合

金利 利息 総支払額 返済回数
おまとめローン 15.0% 371,743円 1,371,743円 53回
債務整理(任意整理) なし 0円 1,000,000円 39回

表を見ると分かるように、返済総額が大幅に変わってきます。利息なし返せる分、任意整理の方完済までの期間短くてすむメリットもあります。

おまとめローンはあくまでも一本化して返済の手前を省きたい方向けです。繰り上げ返済できない場合は、債務整理もあわせて検討するべきでしょう。

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債務整理は自己破産だけではありません

債務整理の種類は4つあります。

債務整理というと、自己破産で財産がすべてなくなるイメージをもつ人も多いですが、ほかの方法で負担を軽くすることもできます。

それぞれ特徴を見ていきましょう。

任意整理

 

メリット

  • 利息遅延損害金カットされる
  • 債務整理するローンが選べる
  • 一緒に過払い金の請求ができる
  • 裁判所を通さない
デメリット

  • 信用情報金融事故として登録される(5年
  • 和解に応じてもらう必要がある
  • 別途で弁護士費用がかかる

任意整理は債権者と話し合い、交渉して元金だけを返済していく方法です。

どのローンを任意整理するか選べるので、

  • 保証人のある奨学金
  • 住宅ローン
  • マイカーローン
  • 使い続けたいクレジットカード

などを除くこともできます。裁判所を通さないので、精神的な負担も減らせます。

先生
奨学金があっても保証人に迷惑をかけないし、家や車も残せるから助かるね

特定調停

 

メリット

  • 利息遅延損害金カットできる
  • 債務整理するローンが選べる
  • 費用が安価
  • 強制執行を停止できる
デメリット

  • 信用情報に金融事故として登録される(5年
  • 自分で書類提出や話し合いをするので手間と時間がかかる
  • 和解に応じてもらう必要がある
  • 滞納すると差し押さえの危険がある

任意整理と同様に、利息等をカットして返済する方法です。裁判所が仲介役となり話し合い交渉を行います。

債務者本人が手続きするのが一般的で、金額的にも数千円からと安価です。ただし、何度も平日に出廷したり、手間と時間がかかるので忙しい方には向いていません。

先生
特定調停には強制執行を停止する効果があるぞ

個人再生

 

メリット

  • 利息遅延損害金カットできる
  • 元金を大幅に減らすことができる
  • 借金事由が問われない
  • マイホームを手放さなくてすむ
デメリット

  • 信用情報に金融事故として登録される(5年
  • 官報金融事故として10年載る
  • 別途で弁護士費用がかかる
  • 借金総額が5,000万円以下でないと使えない
  • 債権者に再生計画を認めてもらう必要がある

個人再生は、元金を大幅に減らすことができます。最低弁済額が決まっており、原則3年で支払い残金は免除可能です。

住宅ローン以外の借金総額 最低弁済額
100万円未満 全額
100万円以上500万円以下 100万円
500万円超1,500万円以下 借金総額の5分の1
1,500万円超3,000万円以下 300万円
3,000万円超5,000万円未満 借金総額の10分の1

ただし、官報に登録されるため10年はローンが組めなくなることを覚悟しておきましょう。

先生
住宅ローン特別条項を使用すればマイホームも手放さなくて済むから嬉しいね

自己破産

 

メリット

  • 免責がされれば借金がなくなる
  • 最低限であれば手元に資産を残すことも可能
デメリット

  • 信用情報に金融事故として登録される(5年
  • 官報金融事故として10年載る
  • 借金事由によっては借金が残る
  • 免責許可がでるまで就けない職業がある
  • 財産が没収される

もし免責されれば借金をすべて支払わなくて済みます。ですが、借金事由が浪費やギャンブルだった場合は、免責が認められずに借金がそのまま残るので注意しましょう。

また財産が没収されるのでリスクが非常に大きいです。よく考えてから自己破産するか決めるようにしてください。

没収される財産の例

  • マイホームなどの資産
  • 20万円を超える預金
  • 99万円を超える現金(自由財産)
先生
自己破産の直前に預金を引き出しても現金とは認められないぞ

→カードローンの債務整理とは?自己破産や任意整理の違いやメリット・デメリット

債務整理最大のデメリットはブラックリスト入りですが…

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債務整理をすると信用情報がブラックリスト化するデメリットがあります。

ブラックリストとは?

信用情報に金融事故の情報が載ってしまうこと。返済能力がないことの表れであり、一定期間ローンを組むことができなくなる

ですが、債務整理はデメリット以上にメリットの方が大きいです。なぜなら債務整理は完済までのゴールを明確にできるから。

返済できない状態のままでいれば、債務整理をしなくてもブラックリストに入ってしまうでしょう。滞納状況によっては、すでにブラックリストに入っていることも考えられます。

同じようにローン組めない状況であれば、利息や元金減らしてもらって返済計画立て直す方早く借金問題解決できます。

さらに債務整理をすると督促ができなくなります。ハガキが電話がくるたびに胃がキリキリ痛むこともなくなるし、裁判に怯える必要もありません。

精神的にもグッと楽になるので、逃げ回るよりも早期解決に目を向けた方が将来が明るくなりますよ。

ブラックリストは数年経てば抜けることができる

もしブラックリストになっても、問題が解決して数年経てばまたローンが組めるようになります。

ブラックリスト解消期間

  • 任意整理・特定調停:5年
  • 個人再生・自己破産:10年

逆に滞納し続ければ、いつまでも金融事故情報が残ってしまいます。『いずれは借金を返済できない状態から抜け出して、マイホームをもったり車を買いたいな』なんて考えているなら、なおのこと債務整理で早めの対策をとるべきでしょう。

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債務整理後のカードローンはコツを押さえるとスムーズ

債務整理をした後にローンを組むにはコツがいります。大切なの『返済能力がある』と認めてもらうことです。

5~10年経って金融事故情報が解消されると、あなたの信用情報は漂白ホワイトと呼ばれる状態になります。

漂白ホワイトとは?

各種ローン・クレジットカードの取引履歴が一切ないこと。事故情報が消えて真っ白になったので、漂白ホワイトと呼ばれる。

何も金融事故情報がないなら審査に通るのでは?と思いますよね。ですが、ある程度の年齢でクレジットヒストリー(信用取引の履歴)がないと、返済能力を疑われて審査落ちしてしまう可能性があります。

そのため、債務整理をして事故情報が消えたら少しずつクレジットヒストリーを育てるようにしてください。

クレジットヒストリーを育てるポイント
  1. スマホの割賦払いで実績をつくる
  2. 難易度が低いクレジットカードで毎月実績をつくる
  3. 消費者金融のカードローンに申込する

クレジットヒストリーを育てることは、信頼関係を築くことです。返済能力を認められれば、またカードローンも借りられるようになります。

まずはスマホの割賦払いからはじめてみましょう。クレジットカードはACマスターカードのほか、楽天カード、イオンカードが比較的難易度が低めです。

先生
一度債務整理したローン会社で再度融資してもらうのは難しいぞ。保証会社に注意して申し込みしよう。

➡債務整理中や完済後はカードローン審査に通らない?いつから借りれる?

4つの債務整理のメリット・デメリット比較表

債務整理の種類がわかったところで、自分に合っているものを比較して選んでみましょう。

任意整理 特定調停 個人再生 自己破産
減額できるもの 利息・遅延損害金 利息・遅延損害金 ・利息・遅延損害金
元金の一部
・利息・遅延損害金
元金
メリット 債権者を選べる
・裁判所を通さずにすむ
・家や車を手放さずにすむ
債権者を選べる
・家や車を手放さずにすむ
・強制執行を停止できる
・元金を大幅に減らせる
借金事由は問わない
・家を守れる
免責されれば借金がチャラになる
デメリット ブラックリストになる(5年)
・専門家への依頼費用がかかる
ブラックリストになる(5年)
・自分で手続きするので時間や手間がかかる
・借金総額5,000万円以上は不可
ブラックリストになる(10年)
・財産が没収される
・就けない職業がある
ブラックリストになる(10年)
注意点 ・安定収入が必要 ・安定収入が必要
滞納すると差し押さえになる
・安定収入が必要
ローンが残っていると車が引き上げられる可能性あり
免責されないと借金が残る

債務整理は専門家に依頼しないとダメ?自分ではできない?

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債務整理をするなら、できるだけ専門家にお願いしましょう。

債務整理を専門家にお願いするメリット
  1. 成功率が高くなる
  2. 手間と時間がかからない
  3. 手続きの失敗がない
  4. アドバイスをもらえる

自分で債務整理を行うこともできますが、専門知識がまったくない素人がやるのはリスクが伴います。場慣れしていない上に、平日の仕事の合間に債権者と交渉をするというのは大変なもの。

お金が多少かかったとしても、素直に専門家にお願いするのが賢明です。

借金返済もできないのに…弁護士・司法書士の費用はどうすれば?

『借金すら返せないのに専門家にお金払えないよ!』

債務整理で不安になるのは弁護士・司法書士の費用ですよね。一括で支払いができずに途方に暮れているなら、以下のポイントを踏まえて債務整理をしましょう。

支払いができないときの解決策
  1. 法テラスを利用する
  2. 予納金を分割払い
  3. 分割払いができる法律事務所を探す

①法テラスを利用する

法テラスを検討しましょう。条件を満たして審査に通れば弁護士・司法書士の費用を立て替えてもらえます。

立て替えをお願いするには、先に無料相談を受けることが前提となります。

②予納金を分割払いに

裁判所への申し立てが必要な債務整理では、弁護士・司法書士の費用以外に予納金を納める必要があります。

裁判所によっては、予納金の分割払いができることがありますのでお願いするのも手です。たとえば、東京地裁だと最大4回の分納が認められる可能性があります。

分納できない裁判所なら、事前積み立てをするのが一般的です。

③分割払いができる法律事務所を探す

法テラスの条件を満たしていないなら、分割払いができる法律事務所を探しましょう。最近では、分割払いや後払いに柔軟対応している法律事務所も増えています。

債務整理をする方はたいてい切羽詰まっている方が多いです。事前に費用の相談をすれば、あなたに合った支払い方法を提示してもらえますよ。

債務整理にかかる費用相場はどれくらい?

債務整理のだいたいの費用相場目安についてまとめておきます。事務所によって大きく違いがあるので、詳細は相談時に確認するようにしてください。

弁護士依頼の費用目安

任意整理 個人再生 自己破産
相談料 無料~1万円/1時間
着手金 4~5万円 30~60万円 20~50万円
報酬金 1社2万円以下
減額報酬10%
過払い金報酬20%
20万円~ 30~50万円
手数料 実費

司法書士依頼の費用目安

任意整理 個人再生 自己破産
相談料 無料~1万円/1時間
着手金 2~4万円 20~30万円 20~30万円
報酬金 1社2万円以下
減額報酬10%
過払い金報酬20%
20万円~ 20~40万円
手数料 実費

そのほか、裁判が発生する債務整理では、申立手数料や予納金などが別で発生します。

特定調停は原則個人で行うのが一般的で、専門家に頼むと任意整理で解決するケースが多いです。どの債務整理が合っているか、相談時にしっかり確認するようにしましょう 。

➡債務整理の弁護士費用相場を比較!おすすめ人気ランキング

弁護士と司法書士どちらに依頼するのが得?

債務整理お願いするなら、弁護士依頼する方が効率的です。なぜなら、司法書士は業務に一部制限があるので、すべてを丸投げできない可能性があるからです。

弁護士 司法書士
メリット ・債務整理の手続きをすべて任せられる
・すべての債務整理で代理人になれる
・弁護士より多少費用が安い
デメリット ・司法書士より多少費用が高い ・1社140万円を超えると代理人になれない
・個人再生と自己破産で代理人になれない

上記のように弁護士と司法書士では、受けられる業務に差があります。一般的には司法書士のが方が価格は安いとされていますが、最近ではそこまで差がないのが現状です。

先生
費用が気になるなら、無料相談や分割払い・後払いができる法律事務所を探せばいいよ

高額な借金がある人やすべての手続きを任せたい人は、弁護士への依頼を検討しましょう。

まとめ

  • 返済できないなら早めに債務整理を検討する
  • おまとめローンでは借金の根本的な解決はできない
  • 債務整理には、任意整理・特定調停・個人再生・自己破産4種類がある
  • ブラックリストになるデメリットがあるが、払えないなら債務整理で返済計画を練り直した方が早く借金解決ができる
  • 弁護士・司法書士の費用が払えないなら、分割払いや後払いができるところを探す



この記事を執筆した専門家

佐藤
佐藤
ファイナンシャルプランナー
2級FP技能士。心理学系の大学を卒業したのち、IT関連会社に5年勤務。大手企業を顧客にもち、数多くのプロジェクト案件に携わる。保険や資産形成への興味からファイナンシャルプランナーの道へ。「正しい知識でお金を味方につける」をモットーに、WEBライターとしてお金の悩み解決に取り組む。

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