流通系、消費者金融系、信販系、交通系カードの3つと比較して銀行系クレジットカードは審査が厳しいと言われています。もし審査落ちしたら将来住宅ローンで銀行審査に通らなくなるのが怖くて申込みできない方もいるのではないでしょうか。今回は審査が甘い銀行系カードについて解説しました。
おすすめ銀行系カード2選
※↑カード名をクリックすると各カードの詳細へ移動できます
銀行系クレジットカードとは、三菱UFJ銀行や三井住友銀行など銀行が発行しているカードです。
キャッシュカード一体型や銀行サービスとの連携など便利なサービスを持つだけでなく、銀行の信用力を背景にしたステータス性の高さも魅力の1つ。「どこに出しても恥ずかしくないカード」をお求めの方にも人気です。
この記事の目次
審査が甘い銀行系クレジットカードはある!
銀行系の中にも審査の甘いカードはあります。
ただし銀行系クレジットカードは多系列のカード(消費者金融系・信販系・交通系など)と比べて審査ハードルはやや高め。年収や職業に不安のある方が審査を通過するには、「カード会社選び」が大切です。
ここからは、銀行系カードの特徴や審査が甘い銀行系カードを紹介していこうと思います。
銀行系カードの審査が厳しいと言われる理由
銀行系は一般的に、「お金持ちにしかお金を貸さない」機関です。
銀行はお客さんからお金を預かると同時に、必要とする人に資金提供しています。ところが銀行は貸し倒れを極端に恐れる経営体質から、融資に対しては慎重です。
この流れからついたイメージはクレジットカードの審査にも定着し、「年収や職業が良くないと通らない」と考えられてきました。
原因1:会員数に伸び悩む銀行系カード
ところが「お金持ち相手」の銀行イメージは、スマホ決済や電子マネー・仮想通貨などフィンテック(Fintech)の台頭により変化します。便利な交通系ICとの連動機能やスマートフォンを介した決済機能の登場が、従来のクレジットカードの顧客を奪い始めたのです。
クレジットカードのビジネスモデルは、薄利多売です。会員数による規模の利益を活かせなければ、決して商売になりません。
特に銀行系カードは、これといった「キラーコンテンツ(選んでもらう要因)」も持たず、膨大な会員数にのみ支えられている状況です。また膨大な会員数と言っても毎年必ず脱会者は出る上に、カードの休眠化や低稼働率化といった不安もあります。
原因2:フィンテックの台頭に伴う会員獲得の動き
ここにフィンテック台頭による脅威が加わると、もはや胡坐をかいていられません。
「ウチは優良顧客のみを引き受ける」と言わんばかりの体制を見直し、様々なキャンペーンを打つなど、会員数の獲得に前向きな動きを見せる銀行系カード会社が増加。
台所事情が厳しくなりそうな銀行系カード会社にとって、会員を選り好みできた時代から、生き残りをかけた「審査ハードルの引き下げ」に切り替わってきたのです。
三井住友カードがオススメ
三井住友カードは、審査に不安を感じている方にオススメのクレジットカードです。
初年度年会費の無料化やWeb明細による割引サービスなど新規顧客の獲得・既存会員の維持に前向きなサービスを展開。更に学生や若年者など特定ターゲットを対象にしたサービスや入会プレゼントを提供するなど、会員獲得に必死な動きが見られます。
①年会費の優遇措置
三井住友カードは年会費の無料化・引き下げによる顧客誘引策を取っています。
インターネット申込なら初年度年会費を無料できるだけでなく、Web明細の利用や同社サービスの利用により2年目以降の年会費も割引が可能です。
②入会特典の充実化
三井住友カードは、新規入会&アプリ利用で現金キャッシュバック特典を提供しています。
「入会+利用実績」で適用となる同キャンペーンは金額的にも大きく、楽天カードを意識しているのは明白。こうした大々的な入会特典の展開は、狙い目カードの特徴の1つです。
銀行系クレジットカードの審査基準は個人信用情報を重視!
銀行系クレジットカードは昔から貸し倒れを恐れ、「きちんと返済してくれるか?」を重視して審査します。
つまり銀行系クレジットカードの審査の可否は、個人信用情報の状態にかかっています。
①事故歴アリで通過するのは難しい
銀行系クレジットカードは、事故歴を強く警戒します。
消費者金融系や信販系カードの中には事故歴に対して目を瞑ってくれる会社もありますが、事故歴アリで銀行系カードの審査通過はほぼ不可能です。
会員獲得に前向きな銀行系カード会社も、事故歴に対してだけは厳しい目を向けてきます。信用情報に債務整理など大きな事故歴が記録されている方は、銀行系カードの審査を受けるのを諦めたほうが良いでしょう。
②年収や職業は以前と比べて軽減
一方で、職業や年収など金額面については、さほど厳しいことを問わなくなってきています。
特に学生や若年者は、将来的に年収が増加し優良顧客になってくれる可能性が高いので、審査時点での高額年収を求めることはありません。大手企業内定の1つでもあれば、現時点がアルバイト・パートでも審査通過は可能です。
学生向けカードサービスを展開している会社なら、なおのこと期待が持てます。
③プレミアカードは厳しい
ゴールドカードやプラチナカードなど、ハイクラス向けのカードサービスの審査は厳しいです。これらはいわゆるエグゼクティブ層をターゲットにしており、年収や職業について評価が得られなければ、審査通過は難しいでしょう。
ただしゴールドカードの中には、上位モデルにプラチナ・ブラックなどより上位のモデルを登場させ、年会費を切り下げた廉価ゴールド的なものも存在します。こうした商品は審査基準も相応なので、比較的手にしやすいでしょう。
銀行系クレジットカードの審査申込基準を比較
銀行名 | 主なカード商品 | 申込条件 |
---|---|---|
三井住友銀行 | 三井住友カード | 高校生を除く18歳以上の方 |
三菱UFJ銀行 | MUFGカード | 原則として18才以上で安定した収入のある方(高校生除く学生も可) |
みずほ銀行 | みずほマイレージクラブカード | 高校生を除く18歳以上の方 |
りそな銀行 | りそなカード・スタンダード | 高校生を除く18歳以上で電話連絡可能な方 |
ゆうちょ銀行 | JP BANK カード | 高校生を除く18歳以上の方 |
横浜銀行 | 横浜バンクカード | 満18歳以上満70歳以下で安定した収入のある方・満71歳以上で安定した収入等があり、ご利用を希望される方 |
千葉銀行 | ちばぎんスーパーカード | 満20歳以上で安定した収入がある方 |
上記の表からわかることは、特に年収などの縛り条件はなく基本的に高校生を除く18歳以上であれば誰でも審査に通る見込みはあるということです。よほど個人信用情報が金融ブラックでない限り一般カードであれば審査に落ちることはないと考えて大丈夫です。
銀行系クレジットカードの審査に通るコツ
クレジットカードの審査をパスするには、ご自身の返済能力を金融機関に信じてもらう工夫が必要です。
銀行は審査の際に、申込者の様々な情報を調べます。調査を先回りし準備を進め、万全の状態で審査を受けましょう。
①個人信用情報機関に事故情報や異動情報がない
銀行系クレジットカードの審査を通るには、個人信用情報に傷がないことが大切です。
滞納や破産など思い当たるフシのある方は、事前に信用情報機関に事故情報を問い合わせ、「ご自身の信用情報をチェックする」ことをオススメします。過去に滞納や破産を起こしていても、一定期間経過すると抹消されるからです。
②一般カードを選ぶ
審査に不安のある方は、一般カードの申込をしましょう。
多くの金融機関は複数のクレジットカード商品を展開していますが、それぞれ審査難度が異なります。ゴールドカードやプラチナカードよりも、一般カードの方が審査が甘いのは当然です。
ただし学生や若年者をターゲットにしたカードがある場合、そちらを選択した方が審査通過の可能性は高いでしょう。(対面式ではほとんどの場合、学生カードを推奨されます)
③普段利用している銀行口座のクレジットカードに申込む
普段使いの銀行がクレジットカードを発行しているなら、優先して申し込みましょう。
金融機関は審査の際に、可能な限り申込者の情報を集めます。給与振込など定期的な入金履歴を確認できる口座や、積立貯金など堅実な資産状況がわかる口座情報を提供することで、審査は有利に働きます。
おすすめ銀行系クレジットカード
三井住友カード | 高校生を除く18歳以上の方 | 26歳以上の方におすすめ |
---|---|---|
三菱UFJカード ゴールド | 原則として18才以上で安定した収入のある方 | 三菱UFJ銀行を利用している方におすすめ |
みずほマイレージクラブ | 高校生を除く18歳以上の方 | みずほ銀行口座を利用している方におすすめ |
※カード名をクリックするとカード詳細へ移動できます
26歳以上は三井住友カードがおすすめ
26歳以上の方は、三井住友カードがオススメです。
学生カードと比べると審査基準は厳しめですが、年会費優遇や入会特典キャンペーンなど会員獲得に熱心な動きは魅力的。パートやアルバイトの方が審査に通過できた例もあり、前向きに見てくれるクレジットカードの1つです。
三菱UFJ銀行を利用しているなら三菱UFJカード ゴールドがおすすめ
三菱UFJカード ゴールド
- デザインと名前がゴールドなだけで審査基準は一般カード!
- 2,095円でゴールドカードが持てる!
- 専業主婦でも配偶者に収入があれば作れる!
三菱UFJ銀行を利用している方には、三菱UFJカード ゴールドをおすすめします。
ゴールドといっても、名前とデザインだけで年会費2,095円の一般カードでステータスはありません。
MUFGカードも年会費優遇やキャッシュバックキャンペーンを展開するなど、会員獲得に前向きなカードの1つです。原則として18才以上で、安定した収入のある方なら申し込みが可能です。(学生を除く) ※未成年の方のお申込みには、親権者の同意が必要です。
みずほ銀行口座を利用しているならみずほマイレージクラブかUCカードがおすすめ
みずほ銀行の口座を利用しているなら、みずほマイレージクラブかUCカードをオススメします。
みずほマイレージクラブカードはキャッシュカード一体型のため、みずほ銀行を利用しているならとても便利。給与口座を指定することで、審査時に信用力のアピールもできます。
まとめ
技術の進展に伴い、クレジットカード業界の事情も様変わり。厳しい言われてきた銀行系クレジットカードの中にも、審査基準を緩めた商品が登場するようになりました。
ただし銀行系カードが信用情報に厳格な点は変わりません。
不安のある方は滞納や破産などの履歴が残っていないか、ご自身の信用情報をチェックすることをオススメします。
これといったこだわりもなく、審査の甘い銀行系カードをお探しの方には、三井住友カードがオススメです。
三井住友カードは年会費優遇や入会特典の充実など、新規会員の獲得に前向きな兆候を見せています。またアルバイトやパートの方が審査通過を果たした事例も。学生や若年者・女性を対象にしたカードも出しているので、該当する方はより審査に期待が持てるはずです。

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