「クレジットカードの利用明細を確認したら、行った覚えのない外国から請求が来ている。
これって不正利用?」
クレジットカード明細の「ご利用店名」「ご利用先」に、見覚えのないお店の名前や英語の羅列を見つけると、戸惑ってしまいますよね。
でも「見たことがない」だけで不正と判断するのは、ちょっと早いかもしれません。
明細書だけでも、海外からの請求が不正なものでないか確かめることができます。
この記事では、行ったことのない国から請求が来る理由、不正利用かどうか判断する方法に加え、本当に不正利用だった時にするべきことについても紹介します。
最後までお読みいただければ、「海外利用」請求への対処法がばっちりわかります。
運営会社が海外にあれば「海外利用」になることがある
まず想定されるのが、インターネットで海外の会社から買い物をしたケース。
服や食品などの品物だけでなく、ゲームや映像作品、セキュリティソフト、アプリ、サービスの登録料金、利用料金なども含まれます。
これらの商品は、日本だけでなく世界中の様々な国から買うことができます。たとえ日本語で書かれたサイトで購入しても、商品が日本国内だけでやり取りされていても、海外の会社で売られていることになっている、というケースもあります。
その場合、クレジットカードの利用明細には「海外利用」と記されるのです。
GOOGLE @(数字もしくは英字4字) | 「Google Play」を通じたゲーム、アプリ、音楽、映像などの購入代金 |
---|---|
NINTENDO ESHOP NINTENDO POINTS |
ゲームソフトのダウンロード料金、有料追加コンテンツの購入代金など |
PAYPAL@(数字4桁)CODE PP@(数字4桁)CODE |
PayPalのカード確認用コードを発行するための請求。PayPalアカウントで確認可能 |
SONY(B) SOE COMMERCE |
ゲームソフトのダウンロード料金、有料追加コンテンツの購入代金など |
MCAFEE MCAFEE @INTEL SECURITY |
マカフィー (ウイルス対策ソフト会社) |
DRI@KASPERSKY DRI@TREND MICRO DRI*Kaspersky Lab |
カスペルスキー・オンラインショップ (ウイルス対策ソフト会社) |
SISEL INTERNATIONAL | 健康食品の通信販売会社 |
次に、明細書の「ご利用日」を見てみましょう。
以下3つのどれかに当てはまる日ではありませんか?
- インターネット経由で何かを買った日
- 買った商品が発送された日
- サービスの利用料を支払うのに、クレジットカード番号を入力した日
決済完了通知、商品発送通知が、メールやアプリ内のメッセージで届いていないかも確認してみてください。
加盟店によっては、お店やサイトの名前と、利用明細に書かれる名前が異なっています。
何を買ったか予想はつくけれどはっきりさせておきたい、あるいは何に利用したか思い出せない、という場合は、「ご利用先」に書かれたお店の名称を、そのまま調べてしまうのも一手です。
<NLDってどこの国?>
クレジットカードを海外で利用したとき、「利用国〇〇〇」など、国名がアルファベット数文字の略称であらわされることがあります。
これを国名コードと呼びます。
国名だけで不正利用かどうかを判断することはできませんが、知っておいて損はないでしょう。
US USA |
アメリカ合衆国 |
---|---|
FR FRA |
フランス共和国 |
CN CHN |
中華人民共和国 |
NL NLD |
オランダ (SONYPlaystation Network、Uber Eatsなどの請求が来ることがある) |
LU LUX |
ルクセンブルク (Amazonが節税対策で利用することがある) |
決済代行業者も会社が海外にあれば「海外利用」
決済代行業者とは、お店とカード会社の間に入って、手続きをスムーズに進めてくれる会社のことです。
買い物をした加盟店が海外の決済代行業者を利用していた場合、クレジットカードの明細には「海外利用」の扱いで代金が記されます。
- AXES
- DTISERV
DI SERV - ECGATE
ESERVICES - ET
ETC - WWW.EPOCH.COM
- INFOTOP
- NT TECHNOLOGY
- TELECOM
利用明細で会社の名前の後に電話番号がついている場合、連絡すれば利用履歴を調べてもらえることも多いです。
どのお店がどの代行業者と契約を結んでいるのかは、実際に連絡してみなければ、確かめる術がありません。
利用日、決済完了通知、金額などの情報と合わせて確認してみましょう。
不正利用が疑われる場合の対処法
これまで書いてきたものに当てはまらない場合は、クレジットカードの裏面にある電話番号に連絡してみましょう。
カード会社のサポートデスクにつながります。
カード会社の加盟店の場合は、お店の情報や問い合わせ先も教えてもらえるようです。
(JCB公式HPより)
クレジットカードが見当たらない場合は、カード会社のHPに載っている紛失・盗難時の窓口に問い合わせてみましょう。
「(カード名) 紛失」で検索すれば、かけるべき番号はすぐにわかります。
JCB紛失盗難受付デスク | 0120-794-082 |
---|---|
楽天カード 日本国内の紛失・盗難専用ダイヤル | 0120-86-6910 |
カードが盗難にあい、不正利用されていると判断されれば、カード会社はすぐにクレジットカードの機能を停止してくれます。また不正利用された日から60日が経過していなければ、被害額も補償されます。
クレジットカードが手元にあっても、情報だけ抜かれてコピーが作られてしまう「スキミング」という手口もあります。
問い合わせた結果、コピーカードによる不正利用だったと判明した場合も、カードの停止、被害額の補償はしてもらえます。
まとめ
- 利用明細に行ったことのない外国からの請求があったら、日付と金額に覚えがないか確認。
- 海外の企業や決済代行業者が携わっていると、日本国内で利用しても海外利用と表記されることがある。
- 本当に覚えがなければカード会社に連絡。不正利用の場合でも、60日以内なら被害額は補償される。
インターネットで国内外を問わず、情報や商品のやり取りができるようになりました。
あなたが今日買った商品も、ひょっとしたら海の向こうの誰かの手を経ているかもしれません。
不安なくネットショッピングやサービスを利用するためにも、海外利用の確認方法、不正利用への対象法は、しっかり頭に入れておきたいですね。

この記事の監修専門家