クレジットカードには1回払い以外にもリボ払い、分割払い、2回払い、ボーナス払い等の支払い方法があり、それぞれ特徴や金利手数料が異なります。これらの支払い方法にはどんなメリット・デメリットがあるのか?金利手数料も比較しながら紹介していきます。
この記事の目次
クレジットカード支払い方法の種類を比較
一部を除くほとんどのクレジットカードは1回払いと、何回かに分けて支払う方法があり、支払い方法(支払い方式)は主に以下の5種類です。
それぞれの違いを比較表でまとめてみました。
※金利手数料や利用方法、申込み手続きの締切日はクレジットカード会社によって異なります。あくまでも一般的な目安の参考として見てください。
金利・手数料(目安) | 特徴 | 手続き方法 | |
---|---|---|---|
翌月一括払い | 無料 | 1ヶ月分の利用金額を全てまとめて支払う | 初期設定 |
2回払い | 無料 | 任意の決済の支払いを2回に分けて払う | ・ショッピング時に店頭で伝える ・あとからインターネットか電話で変更する |
分割払い | 実質年利12%〜15% | 任意の決済の支払いを指定した回数に分けて払う | ・ショッピング時に店頭で伝える ・あとからインターネットか電話で変更する |
ボーナス払い・2回払い | 基本無料 ボーナス2回払いは手数料がかかる場合もある |
・ショッピングの支払いを6月・7月・8月と12月・1月(夏と冬のボーナス時期)まで待ってくれる | ショッピング時に店頭で伝える |
リボ払い(フレックス払い) | 実質年利12%〜15% | 毎月設定した金額のみ支払いし、設定金額を超えた分は翌月に繰り越される | ・ショッピング時に店頭で伝える ・あとからインターネットか電話で変更する |
①翌月1回払い
1回払いは、最も基本的で一般的なクレジットカードの支払い方法です。
締め日から締め日までの期間に利用したショッピング利用分を、翌月の支払い日に一括でまとめて支払いします。
手数料や金利は一切かからず、使った分のみを支払いします。
別名、マンスリークリア(monthly+clear)とも呼ばれています。
「使った分のお金はなるべく早く払ってしまいたい」「金利や手数料を払いたくない」といった方におすすめの支払い方法です。
メリット | デメリット |
---|---|
・借金をしている感覚が無くスッキリ ・余計な金利手数料がかからない |
・月の出費が突然増えると負担が大きくなることがある |
クレジットカード支払いの詳しい仕組みは以下の記事で解説しています。
②2回払いとは
2回払いは、ショッピングで決済したモノやサービスの代金を2回に分けて支払う方法です。
10万円の物を購入した場合、翌月に5万円、翌々月に5万円を支払いするといったイメージです。
こちらも1回払い同様に金利や手数料が一切かかりません。
「欲しいものがあるけど一括では払えない」「分割払いしたいけど、金利や手数料は払いたくない」といった方におすすめの支払い方法です。
利用するためにはお店またはインターネット通販での購入時に、2回支払いと伝えるか選択をする必要があります。
また、2回払いは利用できるお店、またはインターネットショップが限られているため事前に確認しておくことをおすすめします。
メリット | デメリット |
---|---|
・高額商品購入時の負担を減らせる ・分割なのに金利手数料がかからない |
・とくになし |
→2回払いの仕組みやお得な活用方法についてはコチラ
③分割払いとは
分割払いは、購入したモノやサービスの代金を任意の回数に分けて支払う方法です。
支払回数はクレジットカード会社のよって異なりますが、3回払い〜36回払いの分割回数を用意されています。
分割回数の多いクレジットカード会社では36回まで指定できたりと、自由度が高いため自分のお財布事情にあわせて払うことができます。
2回払いにくらべて細かく回数指定ができるので、より高額な商品やサービスを購入する際の負担軽減に適しています。
分割払いは金利手数料が発生するため、「毎月の支払い金額+金利手数料」と覚えておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・高額商品購入時の負担を大幅に減らせる ・支払い回数を決められるため計画的に支払いできる |
・支払い回数が増えると金利手数料が膨らむ |
→分割払いの支払い回数と手数料の計算・シミュレーション方法はコチラ!
④ボーナス払いとは
ほとんどの企業で夏のボーナスは6月・7月・8月、冬のボーナス払は12月・1月に支給されることがほとんどです。
ボーナス払いはその名の通り、購入したモノやサービスの支払いをボーナスの時期(夏と冬)まで待ってもらえる支払い方法です。
そのうえ、手数料や金利がかかりません。
ボーナス払いを利用して買い物するタイミングによっては最大7ヶ月も支払いを先延ばしすることができるため、ボーナスまで手持ちのお金が無い場合に重宝します。
クレジットカード会社によってどの月がボーナス払いの支払い月になるか異なるため利用したい方は確認しておきましょう。
「高額商品を購入したいけど、分割で月々の支出を増やしたくない」「ボーナスの時期まで欲しいものの購入を待ちたくない」といった方におすすめ。
メリット | デメリット |
---|---|
・手持ちのまとまったお金が無くても支払いを先延ばしできる ・欲しいモノの購入をボーナスまでまた無くて良い ・金利手数料がかからない |
・忘れた頃に支払いがやってくる ・ボーナス払いに対応しているお店が限られている |
→ボーナス払いの使い方や注意点、手数料が発生する場合についてはコチラをチェック!
⑤リボ払い(フレックス払い)とは
リボ払いとは、毎月の支払い額を一定にすることで支払いの負担を減らせる支払い方法で、手数料がかかります。
毎月の支払い金額を自分で設定し、設定金額を超えた利用分は翌月に繰り越して支払いできるため、急な出費がある月などには重宝します。
仮に、支払い金額の設定を5万円にしている場合、5万円以内の利用であれば一括での支払いになります。
5万円を超える利用、例えば7万円の利用があると翌月に5万円の支払いをし、翌々月に残りの2万円+手数料の支払いとなります。
任意の買い物分のみか、月に利用した全ての支払額を対象にするかを選ぶことができます。
だたし、仕組みを理解しないまま使ったり、繰越金額が増えすぎると元本がなかなか減らずに支払いがいつまでも終わらないという条件に陥る可能性があります。
メリット | デメリット |
---|---|
・毎月の支払額を一定に抑えられる ・急な出費にも耐えられる |
・設定金額を超えて使いすぎると返済が困難になりやすい ・金利手数料が他の支払い方法に比べ高い |
→リボ払いの正しい使い方やリスク、返済シミュレーションについてはコチラ!
【番外編】繰り上げ返済とは
「月の負担を減らすために分割払いやリボ払いを選択したけど、余裕ができた」「冷静に考えたら、分割払いやリボ払いの金利手数料がもったいない」
このような考えに至った方には、クレジットカードには繰り上げ返済という手段があることをお伝えしておきます。
支払いの期日よりも前倒しして利用代金の一部、もしくは全額を前倒しして支払う方法
元本を減らすことで、「金利手数料を減らせる」「利用限度額の枠を回復できる」といったメリットがあります。
無理なく返せる余裕があれば積極的に使っていきましょう。
→繰り上げ返済とは?どれくらい金利手数料を減らせるの?メリットデメリット
使ったお金をカード会社に支払いする方法
上記で説明したどの支払い方法も、基本は銀行口座振替で引き落としとなります。
コンビニ払いや直接振込ができるケースもありますが、例外です。
また、クレジットカードには「締め日」と「支払日(引き落とし日)」があり、これを基に使った分の支払いが行われます。
支払い方法によって信用情報やローンに影響はあるの?
分割払いやリボ払いが、住宅ローンや車のローンに影響したり、他のクレジットカードの審査に不利にならないか気になる方もいるかと思います。
結論から言うと、分割払いやリボ払いの利用残高(払い終わっていない分)が残っているとローンの審査に影響します。
逆に、過去にリボ払いや分割払いを利用したことがあるけど、全額返済しているといったケースでは影響はありません。
また、支払い方法に関係なく、支払い遅れを繰り返したり、延滞期間が長いと個人信用情報機関に情報が登録されてローンに致命的な影響を及ぼす可能性があります。
→クレジットカードの利用が住宅ローンやカーローン、クレカの審査に及ぼす影響について
支払い方法によってインビテーションへの影響はあるの?
現在利用しているクレジットカードのグレードアップや、今後ゴールドカードやプラチナカードに切り替えたいと考えている方にとって、リボ払いや分割払いがインビテーションや審査に影響するのかは気になるところですよね。
これについては、クレジットカード会社によって条件が異なる可能性があるため一概には言えませんが、影響があると考えられます。
なぜなら、リボ払いや分割払いを頻繁に利用する方は収入やお金に余裕が無いと判断され、より高額決済が可能なカードを発行しても本当に支払いできる能力があるのか疑われてしまうためです。
→リボ払いや分割払いはプラチナカードのインビテーションに影響するのか?徹底検証してみた!
まとめ
クレジットカードには主に5種類の支払い方法に加え、繰り上げ返済ができるということを解説してきました。
どの支払い方法にもメリットデメリットがあるため、状況ごとに使い分けられることが理想的です。
しかし、理解しないまま使うとかえって損をしてしまうこともあるため、それぞれの支払い方法の特徴を理解した上での利用をおすすめします。
まずは抑えておくべきクレジットカードの支払い方法に関連する記事を、こちらのクレジットカードの支払い方法でまとめてあるのでぜひご参照ください。

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