クレジットカードで買い物をしたのに、明細に使った分が反映されていないことがありますよね。反映が早い場合もあれば遅い場合もあり、細かく家計管理をしている人にとっては不便なもの。明細にいつ反映されるのか?反映が遅れる原因は何なのか?詳しく解説します。
この記事の目次
カードを使ったのに明細に反映されていないのはどうして?
カードを使っている方のほとんどはウェブやアプリ、紙面などで利用明細を確認すると思います。
利用明細には、カード利用者の利用可能額(限度額)、利用残高、そしてカード決済をした分の利用先と金額が記載されていますね。しかし利用明細を見ていて、
「明細が反映されないまま引き落とし額が確定してしまった」
「数ヶ月前の利用情報が今頃になって反映されている」
というような状況になったことはありませんか?同じカードを使っているにも関わらず、一体なぜこんなことが起きるのでしょうか。
利用が明細に反映されるタイミングはいつ?
原則として、加盟店からのデータがカード会社に届かないとカード利用明細には反映されません。
以上を踏まえた上で、カード利用から反映までの流れをおさらいしましょう。
実店舗の場合
カード支払いを行うと、そのカードが使えるかどうかをカード会社に瞬時に確認し、回答をもらいます。これを信用照会、オーソリゼージョン(オーソリ)と呼びます。この時点ではまだ利用明細には反映できません。
カードを使ったという記録は、店舗に売上データとして残ります。その後会社のデーターセンターへと送信され、一定期間経ったあとにひとまとめにしてカード会社に送信します。
ネット通販の場合
ネット通販でも流れは同じですが、商品の発送日をカード利用日として換算する会社が多いです。
購入してから発送までに日付があくと、自ずと「カードを使ったのに明細への反映が遅い」ということになりますよね。
明細への反映が早いお店
①デパート等、カード決済用の機器が古くないお店
カードを使う顧客が多く、決済用の機械が新しい場合はデータの送信速度も速い傾向があります。そのため早く明細に反映されます。
②データ送信のタイミングが早いお店
カード会社にデータ送信をするタイミングはお店によります。まめにデータ送信を行っている店舗の売り上げ情報は明細への反映が早いです。
明細への反映が遅いお店
①古いタイプのカード決済機器を使っているお店
クレジットカードの決済用機器は新しく導入するのにかなりお金がかかります。そのため、古くからカード決済を取り入れていて機器を替えていない店舗の場合、機器が回線に繋がっていませんので、明細に上がってくるのが遅くなります。
②ガソリンスタンドやETCなど、決済タイミングが独特のお店
ガソリンスタンドはカードを通したあとに給油を行います。つまりカードを通した時点では利用代金が決まっていませんので、オーソリ(信用照会)の方法が一般的な店舗と違います。
あとから利用した金額を決済する影響で、明細への反映がどうしても遅れます。高速道路を乗る際に利用するETCにも同様のことが言えます。
③データ送信のタイミングが遅いお店
店舗によっては、月に一回などの頻度でまとめてデータを送信する所もあります。そのような店舗で利用をすると明細への反映が遅れます。
クレジットカード利用の反映が遅い原因は?
明細への反映が早くなったり、遅くなったりするには様々な原因があることが分かりますね。明細への反映が遅れる原因の主なものは以下の3つです。
①売上票をクレジットカードに送るのが遅い
加盟店はカード会社にデータをなるべく早く送るよう決められていますが、送るタイミングは加盟店によって違うのが現状です。ある程度ひとまとめにして送信する店舗だった場合、明細への反映はかなり遅くなります。
②データ処理のタイミングや送信経路
利用データの送信経路は店舗が導入している端末によってルートが違いますので、いつカード会社に届くのかははっきりと分かりません。決済用の機器が古いと遅れる傾向があります。
またネットショッピングやガソリンスタンドでの利用などは、データ処理のタイミングが遅いため、請求の送信も遅れます。
③海外での利用
海外でカード決済を行った場合も、明細が届くのが遅くなります。
締め日までに明細に反映されないとどうなる?
カードには毎月「締め日」がありますね。締め日には1ヶ月分の利用がまとめられて請求額が確定し、翌月にその確定分を口座から引き落としされます。
締め日に間に合わなかった場合は、それ以前に利用したものであっても、請求は翌月以降にずれ込みます。
いつまで経っても利用分が明細に反映されない場合
利用分が明細に反映されないと
「もしかして何らかのミスで決済ができていなかったかもしれない」
と思うかもしれませんが、そのようなケースはほとんどありません。大抵の場合、遅れて請求が来ます。
長くて半年後という実例もある
カードに明細が反映される期間ですが、極端に遅いケースだと半年程度かかったという例が報告されています。
「ネット通販は遅い傾向があります。注文時に利用承認をとり発送時に本決済をし、各クレジットカード会社への請求分がある程度たまってから請求伝票をあげるところは、半年くらい遅れることがあります」
「高速道路のETCで経験あります。半年?近く前の請求がきたことありましたね」
引用元:あなたの経験したクレジットカード決済の店側からの請求遅れ教えて
そのため、今は請求が来なかったとしても、何らかの理由で遅れていると考えたほうがよいでしょう。
カードを使用したら必ず後でチェックしましょう
忘れた頃に高額の請求が来て慌てないよう、
・カード利用お知らせメールがあれば登録する
などの習慣をつけることをおすすめします。
控えを保管し、利用明細と照らし合わせる
カードを使うと、レシートと一緒にクレジットカードの利用控えをもらいますね。明細に反映されるまで必ず保管しましょう。
控えは感熱紙を使用していますので、そのまま保管すると文字が消える可能性があります。内側に折り曲げて保管をすると、文字が消えるのを防げます。
ネットで買物をした分の明細については、控えを印刷するもしくはメモをしておき、明細に反映されるまで保管しておきましょう。
カード利用お知らせメールがあれば登録する
楽天カードやエポスカードなどには、カードを使うと通知がメールで届くサービスがあります。
楽天カードは最短で利用の翌日、エポスカードはほぼリアルタイムに通知があるので、早く利用状況を知りたいという方にオススメです。
明細の反映が遅いクレジットカードはある?
実はクレジット会社によっても、反映までの時間に差があります。Web明細に反映される早さの目安について、簡単に表にしました。
早い | 三井住友VISA アメックス |
---|---|
中程度 | JCBカード エポスカード |
遅い | ダイナース イオンカード オリコカード |
利用加盟店や利用状況によっても差が出るので一概には言えませんが、明細に反映される速さが気になる方は参考にしてみてくださいね。
まとめ
今回は、クレジットカードの利用が明細に反映されるまでの早さについてまとめました。
- 加盟店がデータ送信をするタイミング
- 加盟店が使っているカード機器
- カード会社へデータを送る際の経路
- クレジットカードごとの反映の早さ
カード会員の利用がなかなか明細に反映されない原因は複数あることが分かりましたね。
できるだけ早く明細に反映されればよいのですが、状況によってはそうもいかないケースもあります。
不安な方はカード利用お知らせメールがあるカード会社を使うことをオススメします。
また、普段から控えを保管して明細と照らし合わせる習慣をつけ、何かおかしいと感じたことがあればカスタマーセンター(カード裏面の番号)に問い合わせましょう。

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