借金を返済できず、債務整理(任意整理や自己破産など)を行なった場合、自分や家族・配偶者や子供、保証人にどんな手続きや悪影響があるのか気になりますよね。今後の人生や日常生活に出てくるデメリットは何か?何が賢い選択なのか?について徹底解説します!
そもそも債務整理ってなに?
債務整理とは法的な手続きによって、借金の額を減らしたり、借金そのものをチャラにしたり、支払期限を伸ばしたりすることを言います。
債務整理には主に
特定調停
個人再生
自己破産
の4つがあり、現在の借金の内容や状況によって選びます。
債務整理の手続きをすることによって、手続きが成立するまで借金の取り立てを止めることが可能です。
債務整理をするとどんな影響があるの?
債務整理をすると今後の人生や家族、仕事にどのような影響が出てくるのでしょうか?
[box2 class=”boxstyle2″ title=”今後の人生や家族、仕事にどでてくる影響”]
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①個人信用情報への影響
債務整理をすると冒頭で紹介した4種類のうちどの手続きをしても、必ず個人信用情報機関へ事故情報として登録されてしまいます。(いわゆるブラックリスト)
個人信用情報機関に債務整理したことが記録されると、各クレジットカード会社や、銀行、消費者金融で情報が共有されます。
そうすると「お金を借りる」「支払いを分割する」「ローンを組む」等の金融商品が一切利用できなくなります。
つまり、携帯やスマホの分割購入も不可能になってしまうのです。
個人信用情報機関には
JICC(日本信用情報機構)
KSC(全国銀行個人信用情報センター)
の3つがあり、それぞれ債務整理の種類によって登録期間が異なります。
個人信用情報機関から事故情報はある一定の年数が経過すると消えるため、消えてからようやくクレジットカードやローンが再度利用できるようになります。
債務整理してから何年で住宅ローンやクレジットカードを作れるようになるのか?信用情報復活のタイミングは以下の記事で解説しています。
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②保証人(連帯保証人)への影響
債務整理をすると保証人に対して影響がある場合と、無い場合があります。
これは、債務整理の種類や手続きの方法によって異なります。
また、「保証人」か「連帯保証人」かによっても影響の重さが変わってきます。
保証人への影響 | |
---|---|
任意整理 | 影響なしにもできる |
特定調停 | 影響なしにもできる |
個人再生 | 必ず影響する |
自己破産 | 必ず影響する |
任意整理と特定調停の場合、保証人が付いている債務を除外し手続きをすれば影響をなくすことができます。
個人再生と自己破産の場合、整理対象の債務を選ぶことができないため、確実に保証人にも影響が出てしまいます。
債務整理による保証人、または連帯保証人への影響や回避方法については以下の記事で詳しく解説しています↓
③結婚への影響
債務整理はあくまでも個人の責任のため、結婚相手が保証人で無い限り、法律上の影響が出ることはありません。
自分が債務整理をしたからといって、相手の信用情報に悪影響も無いため配偶者がローンを組む等には問題ありません。
しかし、奥さんが専業主婦で夫側が債務整理をする場合、住宅ローンや自動車ローンは夫名義で申し込むしかなく、審査落ちにより隠し通すことは難しいでしょう。
債務整理をした状態で結婚するのであれば、しっかりと状況を説明した方が後々のトラブルを避けられます。
④家族(配偶者、子供)への影響
既に結婚していて家庭がある場合、債務整理をするとどのような影響があるのでしょうか?
家族への影響 | |
---|---|
任意整理 | バレずに影響なしにもできる |
特定調停 | バレやすいが影響なしにもできる |
個人再生 | 確実にバレて影響もする |
自己破産 | 確実にバレて影響もする |
基本的に、どの債務整理方法を選んでも家族(配偶者や子ども)の信用情報に影響することはありません。
しかし、家族が保証人または連帯保証人になっている場合は話が別で、確実に影響があります。
個人再生や自己破産で「影響がある」となっているのは、直接的に法律上の影響があることは無いですが、資産(持ち家や車等)が差し押さえになることから間接的な影響がある場合があるためです。
債務整理による家族への影響や今後についてさらに詳しくは以下の記事で詳しく解説しています↓
⑤仕事への影響
債務整理をすると、仕事や就職に影響が出るのでしょうか?
結論から言うと、影響する場合としない場合があります。
職場へバレる? | 職業の制限 | |
---|---|---|
任意整理 | 知られることはない (差し押さえがあるとバレる) |
なし |
特定調停 | 知られることはない (差し押さえがあるとバレる) |
なし |
個人再生 | 知られることはない (差し押さえがあるとバレる) |
なし |
自己破産 | 知られることはない (差し押さえがあるとバレる) |
弁護士/公認会計士/司法書士/税理士/行政書士などの職業は、自己破産手続き中は資格制限を受ける |
債務整理を行ったことが勤務先へ通知されることはないため、基本的に職場にバレることはないでしょう。
そのため、債務整理によってクビ・解雇を心配する必要はありません。
しかし、給与の差し押さえが執行される場合にはバレてしまいます。
また、弁護士/公認会計士/司法書士/税理士/行政書士などの職業に就いている方は「自己破産」の手続き中は資格制限を受けるため就労できなくなります。
それにより職場にバレる可能性は高いです。
債務整理による仕事へ影響は以下の記事でも詳しく解説しています。
⑥資産(家や車)への影響
債務整理の種類によっては、自分の資産(家や車)を差し押さえされてしまうことがあります。
自己破産や個人再生がこれに当てはまります。
自己破産の場合、資産のを整理対象から除外することができず強制的に処分されます。
しかし、それ以外の債務整理方法であれば、状況によって資産を整理対象から除外することで差し押さえを回避できることがあります。
資産への影響 | |
---|---|
任意整理 | 資産の整理対象から除外できる |
特定調停 | 資産の整理対象から除外できる |
個人再生 | 資産の整理対象から除外できる(住宅) |
自己破産 | 強制的に処分される |
債務整理による資産への影響や処分を回避する方法は以下の記事で詳しく解説しています↓
⑦銀行口座への影響
債務整理の対象に銀行系カードローンや銀行からのローン、その他融資が合った場合、口座が凍結されてしまいます。
任意整理や特定調停の場合、整理対象からこれらを除外すれば口座の凍結を避けられますが、個人再生や自己破産の場合、すべての債務が整理対象となってしまうため口座凍結は避けられないでしょう。
とは言え、すべての保有している銀行口座が凍結されるわけではなく、口座凍結自体も一時的な措置なのでいずれは使えるようになります。
債務整理による口座凍結されるケースの詳細や、解除までの期間については以下の記事で詳しく解説しています↓
最終手段!債務整理を回避するには
ここまで紹介してきた債務整理の影響を見て、債務整理自体をしなくて済む方法があれば良いなと思いませんか?
もし、あなたが多重債務状態で苦しんでいるなら、まずは「おまとめローン」か「借り換えローン」を検討しましょう。
上手く行けば、金利を大幅に減らせたり、支払日をまとめて返済が楽になることも。
いきなり債務整理をして今後の人生に大きな影響を出す前のまずはチェックしておきましょう。
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